あなたのお客さんは誰ですか?
私のお客さんは「◯◯です。」とあなたは答えられますか?
本記事では、お客さんを決めることによって得られるメリットについてお伝えいたします。
お客さんを決めるとは?
「ターゲットを絞る」と言えば聞いたことがあるかもしれません。
お客さんを決める=ターゲットを決める・絞る
と表現します。
実は、お客さんを決めるということは集客において最も重要なポイントになってきます。
「お客さんを決める」の具体例
あなたがエステサロンを経営しているとします。
ここで同じ質問になりますが、あなたのお客さんは誰ですか?と質問を受けたきに
「20代の女性です。」と回答したとします。
これはいかがでしょうか?
お客さんを決めていないことに比べれば良いとは思いますが、これでは不十分です。
もっと具体性を高めることが重要です。
例えば、
「マスク生活と仕事のストレスでお肌のトラブルが気になる20代後半の女性」
いかがですか?よりお客さん(ターゲット)が明確になっているのがわかるでしょうか?
重要なポイントは、お客さんがこれを見たとき
社会にはたくさんの属性をもった人々がいます。それにたくさんの似たような商品やサービスが存在します。
その中で、自分を見つけてもらわなければなりません。
どこにでもあるような、誰にでも当てはまるようなものには誰も関心は示さないのです。
では、あなたのビジネスにおけるお客さんは誰なのかをもう一度考えてみてください。
「ターゲットを絞る」の勘違い
ターゲットを絞るということの勘違いをしている方が時折いらっしゃいます。
下記の画像を見てください。
これは私が簡易的に作成した、美容系商品のWebサイトトップ画面風の画像です。
※実在しません。
1枚目の画像は、ターゲットがどんな人なのかを具体的に書いてはありますが、この画像の中だけでもターゲットが3種となってしまっています。
これではターゲットを絞ったとは言えません。
2枚目の画像は、ターゲットとしている人が明確になっていますし、1種だけです。
つまりターゲットを絞るということは、一人のターゲットを決めるということです。
ちなみに極めて具体的な、まるで存在するかのような個人を設定することをペルソナを決めると言います。
理想的な展開としては、1商品につき、ターゲットは1種です。
もし、1枚目のように同じ商品でターゲットを複数設定したいのであれば、チラシやLPは全て別のものを用意してください。
先程も述べましたが、
どこにでもあるような、誰にでも当てはまるようなものには誰も関心は示さないということです。
お客さんを決めるとお客さんが減る?
これまでお客さんを幅広く受け入れていた方にとって、お客さんを決めるということが腑に落ちない方も多くおり、提案に「それじゃあお客さんが減っちゃうんじゃないの?」という返答をいただきます。
しかし、実はお客さんを決めた方が、お客さんが増えるというのが真実なんです。
例えばのイメージになりますが、
お客さんを決めずにビジネスをしていた場合の見込み客が10,000人いたとします。その中で購入につながる人が1,000人。
お客さんを明確に決めた場合に、見込み客が3,000人に減ってしまうが、購入につながる人が2,500人に増える。という状況になります。
どちらの方が良いのか?ということです。
確かに見込み客という母数は減ってしまいます。しかし、実際は購入につながるお客さんの数は増えるということです。
加えて、ピンポイントのターゲットだけでなく、その周辺に存在するお客さんも対象になってきます。
私自身のことになりますが、洋服やファッションのことをネットで調べる際、私の年齢は39歳ですが、検索するのは「40代 ファッション メンズ」で調べたりします。ですので、ターゲットを40代と定義しても、その周辺の30代後半の人まで自分ごととして捉えるという現象が起きていることになります。
このようにターゲットを絞るからといって、安易に見込み客が減ってしまうと考えるのも誤りだということがわかります。
ここで質問です。
あなたのビジネスで達成したいのは、見込み客を集めることですか?それとも、売上を上げることですか?
ということです。
では、なぜ見込み客が減るのに、購入につながるお客さんが増えるのかということについてメリットを踏まえてご説明いたします。
お客さんを決める7つの効果(メリット)
ここでは、ターゲットを絞っていない場合と、さきほど述べたエステサロンの「マスク生活と仕事のストレスでお肌のトラブルが気になる20代後半の女性」をターゲットにした場合を軸に解説していきたいと思います。
お客さんに刺さる・伝わるメッセージが書ける
商品やサービスを社会に認知してもらう場合に重要なことは
誰に、何を言うか です。
ターゲットが決まっていない場合には、万人受けを狙ったメッセージになりがちです。誰にでも当てはまるということは、裏を返せば誰にも刺さらないということになります。
エステサロンの例の場合、「お肌にトラブルのある方」と伝えるのか、「マスク生活と仕事のストレスでお肌のトラブルが気になる20代後半の貴女」と呼びかけるのかで、聞き手(お客さん)に与える印象は全く異なります。
万人受けのメッセージでは、誰の目にも耳にも入っていきません。
もっともっと具体的にすると、より刺さるメッセージを伝えることができます。
例えば、「毎日外回り営業でマスクを外すこともできず、仕事のストレスもあり、もうお肌はボロボロ。ほんとはもっとキレイになって女性らしく恋をしたいのに…。と悩むアラサー女性のアナタ!」とするとどうでしょうか?
ここに当てはまる人は自分ごととして捉えてくれると思いませんか?
このようにターゲットを絞ることで、より明確で、相手に刺さるメッセージを書くことができるわけです。
情報発信する場所が決まる
また、ターゲットが決まれば、そのターゲットとなるお客さんがどこ(オンライン・オフライン共に)にいるかもわかるのでで、その場所目掛けて発信することもできるようになります。
あなたのターゲットが25歳の女性だとするならば、例えばインスタであったり、カフェであったり。ではないでしょうか?
あなたのターゲットが70歳とするならば、新聞広告だったり。70歳のターゲットに向けてTwitterで発信するのが正しいと思えますか?渋谷109の店頭ポスターとして掲示しますか?
例えば、TV通販で有名なジャパネットたかたが、TV通販にこだわっているのは、日中自宅にいるシニア層だから!
だから我々のような層がジャパネットのパソコン紹介等を見ても、欲しいと思わないのです。
ですが、それでいいんです。我々はターゲットではないから。しかし、ターゲットとしていない層の中にも刺さるお客さんは発生します。
ということです。
このように、ターゲットが決まれば、どこでPRすれば良いか。どんなネットやSNSの媒体を使えば良いか。を決めることができるのです。
ターゲットが決まっていない状況ではお金や時間というコストを無駄にかけてしまうことになります。
やることが明確になる
ターゲットが決まることで、あなたが取り組むべきことが明確になります。
それは、そのターゲットに合わせた商品作りや商品のブラッシュアップ、そのターゲットに合わせた価値ある情報の発信です。
逆を言えば、ターゲット以外の層に響かせるような徒労はしなくて良くなります。
つまり取り組むべきことがシンプルになるということです。
商品・サービスの質が上がり、無駄なコストが下がる
上記の章でも述べたように、ターゲットが決まれば、そのターゲットに特化した商品を追求していくことが出来ます。
例のエステサロンでは、20代後半女性の肌を分析し、その特徴や起きやすいトラブルを明確にすることで、ターゲットの悩みを深堀りしたり、その悩みを解決できる施術や製品抽出ができるようになるわけです。
つまり、そのターゲットの悩みを解決する商品作りに注力できるので、自ずと商品やサービスの質を上げていくことができます。
万人受けを狙った商品やサービスでは、広く浅くにしかなりません。誰にでも使えるけど、誰かが満足感を強く覚えるようなクオリティの商品作りは難しくなります。万人受けを狙った広く浅くのものは我々のような中小企業やスモールビジネスでは、大手の資本力のある企業に太刀打ちできません。
ターゲットのみを対象に展開することによって、範囲外のターゲット層への発信内容考えなくてよくなり、情報発信自体もしなくてよくなります。時間的な観点から見てもコストをカットできることになります。
また、商品やサービスの質の向上のための開発費や人件費も無断を省くことができることになるため、時間・金銭双方のコストをかけなくて済むようになります。
競争から抜け出せる
ターゲットを明確に絞り込むという集客にとって重要なことを行っていない方はまだまだたくさんいらっしゃいます。そんな中、あなたはターゲットを明確にし、そのターゲットに向けて訴求ができたらどうですか?
そのターゲットはあなたの商品・サービスを目掛けて購買行動を取ることになります。
あなたがあなたのエリアで他者とのビジネスの競争から抜け出すための第一歩になるわけです。
エステの例で言えば、20代後半女性に対して、サービスや情報を打ち出していくことによって、ターゲットとなる方々は自身のエステサロンが目に留まることになります。
例えば、あなたは急に苦しいほどの腹痛に見舞われたとします。その場合、どちらの病院に行こうと思いますか?
A、前田内科胃腸科医院
B、前田腹痛専門外来クリニック
いかがですか?
腹痛に苦しむ方にとっては、内科のことを何でもやっている病院に比べ、腹痛のことについて専門的な病院に行こうと思うのは火を見るよりも明らかです。
他の場面でも同じことが言えます。
ゴルフを趣味でやっている方にとって、スポーツ用品全般を扱うスポーツショップとゴルフ用品専門のショップとでは、どちらの方が「行こう」と思うのか?ということです。
ですので、ターゲットを明確にすることで、たとえエリアで同じ業種のビジネスがあったとしても、あなた独自の層に特化しアプローチをすることができれば、レッドオーシャンだった市場もブルーオーシャンに変えることができ、競争から抜け出すことができるということです。
クレームが減る
ターゲットに合わせた提案、ターゲットに合わせた商品になれば、お客さんの満足度や納得感は格段にアップします。そのため、不満やクレームといった事業運営上避けたいリスクが減る傾向になります。
クレームが起きる原因のひとつとして、商品やサービスが自分に合わなかった・使用したけど効果がなかったということです。あなたの扱うものにマッチしない人が購入したことによってクレームの発生は高まる傾向にあります。
ですので、ターゲットを絞ることによってクレームを言うようなお客さんを遠ざけることが大切です。あなたの商品やサービスにマッチしない人は、そもそもあなたの商品やサービスを目掛けて来なくなるからです。
むしろ、ターゲットに合わせた商品やサービスを展開することによって、冒頭でも述べたように、お客さんの満足感や納得感が格段にアップすることによって、クレームが減るばかりか、あなたの商品をサービスに対しての評価は高まります。
根強いお客さん(ファン)ができる
上記6つの効果を得られているなら、あなたの商品・サービスを購入してくれるお客さんの満足度はかなり高いものとなっているはずです。
満足度の高いお客さんが抱く感情は「また、あなたから買いたい。」です。
あなたが発信する情報に価値を感じ、あなたの商品・サービスに魅力を感じます。それこそがファンになった証です。
ファンになってもらうことができれば、今後もあなたのお客さんとして、あなたのビジネスを支えてくれるうちの一人になります。また、ファンは自ら知人に良い口コミをしてくれたり、自らSNSで嬉しい感想を発信してくれます。
ファンになってくれた方は、あなたの商品・サービスを購入する上に、広告媒体にもなってくれるという良いことずくめの効果を得られます。
ですので、あなたのビジネスで、いかにファンを作れるかが肝になってくるわけです。
まとめ
お客さん(ターゲット)を決めることで得られる効果(メリット)についてお分かりいただけたでしょうか?
お客さんを決めると
1、お客さんに刺さる・伝わるメッセージが書ける
2、情報発信する場所が決まる
3、やることが明確になる
4、商品・サービスの質が上がり、無駄なコストが下がる
5、競争から抜け出せる
6、クレームが減る
7、根強いお客さん(ファン)ができる
という7つの効果が得られるようになります。
そのため、ターゲットを絞って見込み客の母数自体は減るものの、あなたの商品・サービスに魅力を感じて、購入につながるお客さんの数が増えるということになります。
結論として、コストを抑えることができ、且つ、利益は増えていくことになります。
インターネットが普及した現代、誰でもどこからでもどんな情報さえも得られるようになりました。
これまでのような取り組みだけでは、他にすぐに取って代わられてしまう時代です。
本記事でお伝えしたように、ターゲットを絞り、ターゲットに向けた展開を実直に実行していくことがとても重要です。そして、あなたとあなたのビジネスのファンを作ることが、今後の生き残りを左右することになってきます。
しかし、厳しい時代になったとはいえ、やるべきことをやり続けることで、あなたにとってもあなたのお客さんにとっても笑顔でいることができる状況を作ることができます。
その状況を作るために、集客の要である「お客さんを決める」ということを始めていきましょう!
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