売上を上げたいなら、集客をやめた方が良い。という話。

集客をやめろ

売上を上げていくことは、ビジネスにおいて必須です。
 ※売上アップの考え方についてはコチラ

Q.売上を上げようとした際、あなたはどんなことに取り組みますか?

この質問に多くの方が「集客です。」と答えます。

それが全て間違っているとは言いません。

しかし、コストを掛けずに、且つ早く売上を上げたいのなら、

集客は「今すぐ」にやめてください。

目次

集客をやめた方がいい理由

コストがかかる

新たに集客施策を講じようとした際、どんな手法を使って集客をしますか?

例えば、チラシ・Web及びSNS広告・交流会・クーポン誌掲載などなど、どれをとっても広告宣伝費がかかります。

そして、費用を掛けたからと言って必ずしも集客できるとは限りません。

それに仮に集客できたとしても、集客して獲得できた顧客からの売上が広告宣伝費より下回っていれば赤字です。
「これなら広告宣伝をしないほうが良かった。」となってしまいかねないということです。

もし、黒字に転じたとしても単発終わってしまってはあまりメリットはありません。

なぜなら、次に集客する際にまた同じような費用を掛けなければなりませんし、同じように黒字が出るとは限らないからです。

毎回博打を打つような集客施策になってしまう可能性が高いということです。

時間がかかる

今の時代、費用を掛けずに集客ができるようなツールがたくさんあります。

自社サイト・SNSなら費用を掛けずに無料で集客ができますし、今や当たり前の集客施策です。

しかし、何も考えずに実施して効果を得られるほど簡単ではありませんし、効果的な取り組みをしていたとしても一朝一夕では結果は得られません。

自社サイトやSNSで投稿をして、結果が出始めるのは早くて3ヶ月です。しかし3ヶ月で結果を得ようと思ったら、相当シビアに分析・検証・改善を繰り返す必要があります。

順当な結果を得るには、おおよそ半年から1年は見てください。

ですので、売上をアップしたいと思っても結果が出るまでには時間がかかってしまいますし、せっかく時間を掛けて発信をしていても、見込み客に対してアプローチ出来ていなければ、結果は出ず徒労に終わってしまうことも往々にしてあるということです。

上記はオンラインでの施策になりますが、オフライン(リアル)での場合についても、交流会に参加して新たな見込み客と出会い、そこから信頼関係を築いたりと時間が掛かるのは言うまでもありません。

オンライン・オフラインともに「集客は一夜にしてならず」です。

労力がかかる

コストがかかる・時間がかかるとともに外せないのは労力が掛かるということです。

オンラインでは自社サイト・SNSともに内容を考えて情報を発信するというのはとても骨の折れる作業です。意気揚々と取り組み始めても、やるべきことの多さや大変さを知り、途中で投げ出してしまうケースがかなり多いです。

見込み客に対して有用な情報を毎日発信するということを例に考えてみてください。

3ヶ月継続するとなると30日✕3ヶ月で90投稿です。いかがですか?できそうですか?

毎日毎日どんな投稿にしようかと企画を練る・記事や投稿を作成する・見込み客の反応をデータで分析し検証する労力…。

とてもじゃありませんが、わけも分からず始めてしまっては続けることができません。頑張っても数日ではないでしょうか?

それに、本業にプラスしての作業になりますので、想像しただけでも大変な労力が掛かることがわかるかと思います。

また、オンラインでの施策を継続しても、それが反応を取れるのか、集客に繋がるかという保証はどこにもありません。

オフラインの場合においても、同様ですよね。

安定しない

「コストがかかる」の際にお伝えしたように、一度の集客施策が功を奏したとしても、それが2回3回と同じように売上をあげられる保証はどこにもありません。

集客施策に費用・時間・労力を費やしても、それを安定的に運用できるような仕組みを導入しなければなりません。しかし大抵の中小企業やスモールビジネスオーナーは、安定した集客を実現できるような仕組みを持っていませんし、ノウハウを知らないのが現実です。

時代の流れやトレンド・ブームによって、たまたまうまく行ったかもしれません。きっちりデータを分析しながら安定的に集客を実現していくのはとても難しいことです。

10回集客施策を施して、10回成功することはないという可能性の方が高いです。

集客施策を戦略的に実行していくことが求められるわけです。

単発的にうまくいっただけの集客方法を続けているだけでは、コスト・時間・労力を無駄遣いするだけになります。

むしろ売上が下がる

売上をアップしようと新規集客ばかりに気を取られ、既にお金を払ってくれているお客さんに目を向けなくなるということが事例としてかなり多いです。

「何もしなくてもお金を払ってくれているから」と話す経営者の方もいらっしゃるくらいです。

パレートの法則というものがあります。8:2の法則とも言われるものです。

売上の8割は2割のお客さんからの売上というものです。

本当に大切にするべき既存客を大切にしなかったがため、既存客があなたから離れていってしまうということが発生します。

すると売上の8割を作っていてくれた貴重なお客さんの数が減り、売上が下がってしまうということが起きます。

新規集客に目を向けるばかりでなく、既にあなたにお金を払ってくれているお客さんにもっと目を向けなければ、今の売上が維持できなくなってしまいます。

逆に既存客を大切にすることで、その既存客はもっとあなたに売上をもたらしてくれるようになります。

“集客よりも” 取り組むべきコト

上記でお伝えしたように、集客に取り組むのは危ない橋を渡ることと言っても過言ではありません。

ですので、売上を上げたいなら、あなたが取り組むべきコトは”集客”ではありません。

集客の前にあなたが取り組むべきこととは…

既存客へのアプローチです。

なぜ集客ではないのか?

売上アップのためにあなたがやるべきコトは、すでに購入してくれたことがある「既存客」へのアプローチです。

なぜ集客ではなく、既存客へのアプローチが必要なのか?というと。

基本的にお客さんの財布の紐は固いからということです。

あなたの商品やサービスに価値がることを知らない人というのは、購入決断に迷います。

購入して失敗したらどうしよう?という不安がつきまとうからです。

しかし、すでに財布の紐を解いたことがある人というのは、商品やサービスに価値があることを知っています。

ですので、2回目以降も財布の紐を解いてくれる可能性が高いのです。

現に、お金を払ってくれる率が高いお客さんのランキングは

  1. 既にお客さんである人(既存客)
  2. お客さんになる可能性のある人(見込み客)
  3. お金を払ったことがあるが、離れてしまった人(離脱客)

という統計が出ています。参考にしてみてください。

既存客へのアプローチ方法

売上アップの考え方について、コチラの記事を読んで見てください。

大まかにおさらいすると、

売上=顧客数×顧客単価×購入頻度 となります。

このうち、「集客」では「顧客数」を増やしましょう!となるわけです。

しかし、顧客数を増やす(集客)は上記の理由からオススメはできません。

ここでは単価アップについて触れていきます。

単価アップの3つの方法

単価アップと聞くと、値上げをする=お客さんが離れていくという図式を思い浮かべる方がいらっしゃいますが、単価アップの方法は値上げだけではありません。

単価アップを適切に活用することで、売上を2倍以上にすることも可能です。

価格UP

読んで字のごとく、先程も挙げた「値上げ」ということです。ここで肝になってくるのは、既存客が納得できる値上げになっているかということです。

2023年2月現在、物価の上昇や円安の影響でさまざまな食品やその他商品が値上げラッシュです。

このような時世では、そもそも値上げをしなければ原価を割ってしまうということも起こり得るので、苦肉の策として値上げを迫られるケースもあります。またお客さんとしても「こんな世の中だから仕方ないか…」と、渋々納得せざるを得ないということでもあります。

建設業等では、木材などの資材や運送にかかるガソリンを含む原油の高騰でやむを得ず値上げをしなければならない状況は、社会全体として認知されています。もちろん他業種でも同様のことが言えます。

しかし、時世等によって迫られた値上げでは、売上という数字は上がっても利益は増えません

考えなければならないことは、値上げをして利益を増やすことです。

では、どのようにして「値上げ」をすれば良いのでしょうか?

答えは、

値上げ対象の商品・サービスの価値を高めるということです。
※売上アップの方法についてはコチラの記事を読んでみてください。

逆を言えば、価値をそのままに値上げをするとお客さんは離れていってしまいます

購入頻度UP

単価アップの方法2つ目は、購入頻度のアップです。

仮にあなたがラーメン屋であれば、Aというお客さんが月に1回来店してくれているなら、月に2回来店してもらえるようにする、と言うとわかりやすいでしょうか?

つまり、1人のお客さんが購入してくれる回数を増やすということです。

購入してもらえる頻度を増やすために、あなたのビジネスではどんな取り組みが必要ですか?

どんな価値を提供できますか?

単発で集客に成功しても、その次その次と継続的に集客に成功する保証はないとお伝えいたしました。

しかし、新たな価値を生み出し、購入の頻度を増やしてもらうことができるのであれば、

継続的な売上のアップをもたらしてくれるということになります。

購入頻度を増やす施策として最も身近なものは、クーポンやスタンプカードは良い例かもしれません。

あるラーメン屋さんでは、ラーメンを注文するたびにクーポン(期限付き)を配布しています。

1枚で替え玉無料、5枚で餃子無料、10枚で好きなラーメン1杯無料です。

「え?それだと替え玉分とか餃子分とかラーメン分を損するんじゃない?」なんてことは言わないですよね?

考えてみてください。

ラーメン1杯¥800と仮定します。クーポンを配布すると損になると考えて配布しない場合で考えてみます。
仮にそのお客さんがラーメン1杯(¥800)と替え玉(¥150)を注文すると、お客さんからの月の売上は¥950となります。

クーポンを配布した場合、¥150分の売上が減ってしまいます。しかし、クーポンを配布したことによってお客さんが月に2度来店してくれれば、そのお客さんからの月の売上は…

「ラーメン(¥800)✕2+替え玉(¥150)✕2=¥1,900ークーポン(¥150)=¥1,750」
となります。

クーポンを配布したことによって、ラーメン1杯分の売上は確実にアップしています。

これがクーポン10枚だった場合も同様です。

「ラーメン(¥800)✕10+替え玉(¥150)✕10=¥9,500ークーポン(ラーメン1杯¥800)=¥8,700」です。

たしかにクーポンを配布しない場合に比べると、クーポン分はマイナスになります。しかし、クーポンを配布しない場合と配布した場合では来店回数(購入頻度)に差が生まれます。

難しい話ではないので、ご理解いただけるかと思います。

業種によってはクーポンやスタンプカードが適さない場合が多いです。

では、あなたのビジネスにおいて購入頻度を増やすことのできる方法は何があるのか?

それをしっかり導き出してください。

購入点数UP

単価アップの方法3つ目は、購入点数のアップです。

これは「簡単に売上を上げる3つの方法」という記事でクロスセルやアップセルという方法をご紹介しましたが、それも含まれます。

またもやラーメン屋での例です。

とあるお客さんがラーメン1杯(¥800)を注文します。数字はそのまま売上¥800です。購入点数を増やして売上をアップするためには、ラーメンと”もう一品”を注文してもらう必要があります。例えば半チャーハン(¥400)とか。

そうすれば売上¥800だったのが、+¥400で=¥1,200になります。

1度の来店で購入点数を増やしてもらうだけで、売上を上げることができるということです。

では、その施策としてどんな方法があるかというと「セット販売(セットメニュー)」は一つの例です。

ラーメン(¥800)+半チャーハン(¥400)=¥1,200が通常のところ、Aセットだと¥1,100になる。

よくある話ですよね?

これも、ラーメンだけで売れるよりも、¥100円安くしてでもセットが売れた方が、売上がアップするからです。

「飲食店ならそれはやりやすいけど、うちではできないんじゃない?」

とは、言わないでください。

美容室なら「カット+カラー」だったり、紳士服店では「2着目半額」なんてことも見聞きしたことがあるかと思います。

あなたのビジネスでは、購入点数を増やしてもらうために、どんな施策ができるのか?考えてみてください。

兎にも角にも…

売上をアップさせる方法は、集客だけではありません。

むしろ見込み客をいかにして取り込むかよりも、

既存客へのアプローチの方がリスクも低く、コストもかからず、短期的にも長期的にも売上のアップが見込めることがお分かりいただけたでしょうか?

売上=顧客数×顧客単価×購入頻度

新規集客ばかりに目を向けるのではなく、既存客に対し、今よりも高い価値を提供することを考えてみてください。

それが売上アップへの近道になることは間違いありません。

繰り返しになりますが、すでにあなたのお客さんである既存客を対象に売上アップの施策を考えてみてください。

あなたのビジネスではどんな取り組みが出来そうですか?

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